食肉(豚肉)に与えるローズマリー、オレガノ、ガーリック(にんにく)のそれぞれの効果
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ローズマリー、オレガノ、ガーリック(にんにく)の精油がそれぞれ、
タンパク質の酸化に与える影響を調べた研究が2013年6月の「Meat science」誌で発表されました。
ポーク(豚肉)パテにローズマリー、オレガノ、ガーリックの精油を0.05%または0.4%練り込み、
4℃で保存したときにタンパク質がどれだけ安定した状態でいられるかを調べたそうです。
9日目には抗酸化物質であるチオール類の量を、12日目にはミオシンの架橋生成具合を調べたそうです。
架橋生成具合というとわかりにくいですが、ハンバーグをつくるときにひき肉に塩を加えて
よくこねると粘り気がでてくるのですが、あれがミオシン同士がくっついた(架橋した)状態です。
研究の結果、ローズマリーとオレガノの精油は保存9日目でもタンパク質に元から含まれる抗酸化物質、
チオール類があまり減っていなかったといいます。
対照的に、ガーリックはチオール類の減少を加速させ、その結果としてミオシンの架橋生成を増長したそうです。
このことから、ローズマリーやオレガノには肉を長持ちさせる作用があることがわかりますね。
よく目にする食品添加物「抗酸化剤」がローズマリーやオレガノといった植物からとれたものに置き換わっていくと安心して口にできる人も増えるでしょうね。
肉の粘り気が変わるので、保存以外にも調理した時の歯ごたえにも応用できる研究かもしれません。
2013年07月10日 公開