人間を被験者にした、エッセンシャルオイルが代謝に及ぼす影響の検証実験

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2013年6月5日にEvidence-based complementary and alternative medicine (実証を伴った補完療法・代替療法)状に発表された内容からお送りします。

上海交通大学の研究チームは、医療としてその根拠に乏しいところがあったこれまでのアロマテラピーに生物学的な分析を基にした根拠を与えるべく、エッセンシャルオイルが人体の代謝に与える影響を検証したそうです。

事前の研究としてラットを使った研究ではラベンダー、クラリセージ、サンダルウッド、スイートオレンジを使ったということで、おろらく今回もこの4種の精油について31人の被験者に対して研究は進められました。

31人の女性は軽い不安神経症をもった人々で、10日間にわたって精油を吸入してもらい、その人々の尿の中の成分調べることで代謝の変化をチェックしました。

結果、顕著な代謝の変化がみられ、尿中のアルギニンレベルの上昇、ホモシステインの上昇、ベタインの上昇およびアルコールレベルの減少、炭水化物の減少、有機化合物の減少みられたということです。

エネルギーを作り出すTCAサイクルと腸内細菌の代謝の変化によると考えられる変化が注目すべきことです。

ビタミンB6不足によるホモシステイン生成不足が不安障害の原因という説もあることから、十分な量のホモシステインの増加とその代謝に関係するペタインが上昇することはで肉体だけでなく、精神面でも何かしらの変化をもたらしたかもしれません。

こういったたぐいの実験はラットやハムスターを使って実験されることが多いので、人間を対象にした検証実験、しかも”実証を伴った補完療法・代替療法”をテーマにした誌面上で研究成果が発表されるのは、良いことですね。

2013年06月26日 公開  | タグ: